株式会社山本製作所

技術ブログ

2018年4月16日 仕事

北海道の子供たちに温かい給食を

代表の山本です。

今回はリニューアル前のホームページでお問い合わせ頂き対応いたしました、北海道/函館向け煙突製作のお話です。

今から遡ること1年半前になりますが、2016年の冬、当社のホームページを見たという事で、当社で煙突の製作ができるかとのお問い合わせをいただきました。

もちろん、当社はステンレス排気筒を製作して50年以上の歴史がありますので、できますというところから内容のヒアリングを行いました。

すると、当時ニュースになっていたアスベスト問題を受けて、早急に対策をする必要があり当社の煙突を使いたいとのことでした。

 

現在はエアコンにとって代わっているように思いますが、昔の小学校や中学校ではセントラルヒーティングといって、施設の地下や1階にボイラー室があり各部屋に下のようなのものを設置していたのを見たことがある方も多いと思います。

北海道をはじめ寒冷地では、現在もこの暖房が主流であり、小学校や中学校その他行政施設においてもボイラーが使用されています。

こういった建物の多くは、コンクリート造であり、建物と一体になっているような形でコンクリート製の煙道を作り、ボイラーの排気ガスを排気しています。

真ん中あたりに写っているのがコンクリート製の煙突です。これは建物が低いのでさらに丸い煙道が上に伸びています。

 

このコンクリート製の煙突は、構造体であるコンクリートが熱くなってしまう為に内側に断熱材が施工されています。古いものはこの断熱材にアスベストが含まれており、老朽化した断熱材が剥がれ落ちたりしていて、排気ガスでそれを周囲にまき散らしている状況が問題になりました。

そして、札幌市をはじめ函館市など様々なところで同じ問題が起きているという事が発覚し、大きなニュースになりました。

以下のサイトに詳しい説明がのっています。

煙突用石綿断熱材の飛散事故に関する緊急解説

 

また、小中学校などでは暖房だけでなく給食の調理に使用する熱源もボイラーを使用しています。

これによって、北海道の子供たちは寒い中パンと牛乳しか給食が無いというかわいそうなことが続いていました。

 

発覚した自治体は、早急に対策をとる必要があるという事で、緊急調査を行ったところ多くの施設で問題があり、当社で対応した函館市においても早急に対応する必要がありました。

コンクリート煙突のアスベスト対策は、アスベスト断熱材を除去し、アスベストの含まれていない断熱材に切り替える方法と、既存の煙突を密閉してしまい断熱材を外に出さないようにした上で別途煙突を施工する方法などがありますが、当社で対応した函館市においては後者の方法が採用されました。

前者は除去時の飛散の対策や、除去に使用する機械の数などの問題もあり、多くの施設で一斉に見つかったことからもスピード的に困難な状況だったのだろうと思います。

 

最初に当社に相談があったのが11月の後半であったと記憶していますが、工事のスタートが12月26日頃。断熱材が「落ちた」「落ちそう」という15の施設についてなんとか冬休み中には完了したい。とのことで、当社においても急ピッチで煙突の製作を行うことになりました。

 

作業エリアを占領するほどの出荷待ちの製品

煙突を製作する当社のサンタクロースたち。

出荷は20tトレーラー2台分。

当社の歴史においてもこれだけの物量を短期に製作し収めることは初めてのことではありましたが、「北海道の子供たちに温かい給食を」というスローガンで社員一同頑張り、なんとか納期どおりに収めることができました。煙突をクリスマスまでに何とか届ける。感慨深いですね。

そこからは、お問い合わせいただいた現地の業者様の頑張りで無事に工事も完了し、冬休み明けから通常運転ができました。

また、夏期においてもアスベスト断熱材が使用されている8施設の対策として、同様の対応を行いました。

当社のSUS304厚板煙突は軽量で差し込みながら接続していくことで、特殊な機械、道具を使用することなく非常にスピーディーに簡単に取付工事を行うことが可能です。

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