株式会社山本製作所

技術ブログ

2017年10月12日 仕事

福島原発事故関連製品

代表の山本です。

今回は医療用放射線遮蔽容器から派生した、福島原発事故関連製品を製作していた時のお話です。

2011年に発生した東日本大震災により福島第一原発がメルトダウンを起こし、建屋が水素爆発するなど大変な事故になってしまいました。犠牲になられた方に対し深く哀悼の意を表します。そして、現在もその収束に従事される方々に尊敬、感謝いたします。

 

事故直後、「○○シーベルト」、「○○ベクレル」などという単語が飛び交い、様々なところで測定器を用いてアナウンサーが測定しながら中継するという報道が多数見られました。そして、現在は各地で除染作業が着々とおこなわれているわけでありますが、まず最初に反応したのは民間である食品業界でした。食品の風評被害が懸念され東日本で生産されている食品の放射線測定が必要になったのです。

 

放射性物質というのは微弱なものは自然界に普通に存在するので、正確に測定するためには周囲の放射線を遮った容器に入れてそれそのものを測定する必要があります。事故が発生するまでは食品の放射線なんて測っていなかったと思いますのでそういう容器はありませんでした。そこで、医療用遮蔽容器を製作しているという事で、当社で製作することになりました。

食品と一言で言うと簡単ですが、固体、液体、紛体、粘り気のあるものなど様々なものがありますので、それらに対応した容器を多数製作いたしました。もちろん、各社風評被害を少しでも早く抑えたいため我先にと待ったなしです。これまでの医療用の遮蔽容器はそのマーケットが小さいこともあり、そういった生産体制があるわけでもありませんでしたので、非常に大変でしたが何とかこなしていきました。

 

食品向けがひと段落すると今度は、安倍政権になり意思決定にスピード感が生まれ予算もついて、除染作業がスタートしていきます。

除染作業においても作業前と作業後の数値を正確にピンポイントで測って効果を検証する必要があり、測定器の検出部分を遮蔽するものが求められ、これも当社で製作することになりました。

除染作業も当然待ったなしであり、測定器メーカーも1社では対応できないので海外製も含め様々な測定器の形状に合わせた遮蔽体を多数製作しました。

食品向け、除染向けのどちらも現在はある程度行きわたり当社への製作依頼は大方収束しましたが、当時はとても大変な作業でした。

その後、現地で除染作業を行っている業者様にこのようなものが届きましたと、弊社にも連絡がありました。

私たちの仕事、技術が人の為になり、求めていただけるのであればいつでもがんばります。

従業員一同改めて固く誓いました。